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2009年05月04日 (月) | 編集 |
 『“文学少女”と繋がれた愚者』〜本を食べる妖怪少女
2008年11月04日 (火) | 編集 |

「未来は明るく素晴らしいと、お目出たい想像をしてみて! 想像がゆきすぎて失敗してしまうことも、惨めな思いや恥ずかしい思いをすることもあるかもしれないし、謝った想像で他人を傷つけることは、もちろんいけないことだわ。けれど間違って転んだら、また立ち上がって、歩き出せばいい!
 苦しい思いをしても、それは、あなたが未来に、今、復讐されているだけなのだから、がっかりしないで。どうせ、わたしたちは愚かなのだから、どんなときも、心に理想を掲げる愚か者であって。失敗を恐れず行動する愚か者であって。
 愚かでもいい。あなたはあなたらしく、あなたの声で、あなたの言葉で、あなたの想いを、あなたの真実を、存分に語って! あなたの心で、あなたの行く道を決めて!」


“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)
(2006/12/25)
野村 美月

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本を食べる妖怪こと『文学少女』シリーズ第3弾。
主人公は元・ベストセラー作家の高校生、井上心葉(このは)。
文学部の先輩で本を食べる、自称『文学少女』の遠子先輩が、学園で起きる事件を解決するライトノベルで、事件は毎回有名な純文学を題材にしてたりします。
第1作は『人間失格』、第2回は『嵐が丘』、そして今回は武者小路実篤『友情』。
って全部読んだことのない自分は本当に活字中毒なんでしょうか。(そういや子供の頃から図書館で借りるのはミステリばっかだった……)
それはともかく、本を食べ物に例える遠子先輩の台詞を読んでいると無性に苦手なはずの純文学が読みたくなってくるから不思議です。
究極の蕎麦とか一流の料亭でいただくお豆腐料理とか、すごい描写が具体的で(笑)。
そして事件はというと、正直、高校生活ってこんなドラマチックなものだろうか……という気もしますが、毎回つい登場人物にシンクロして泣いてしまうのでした。

『文学少女』シリーズ、オススメですよ。

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
(2006/04/28)
野村 美月

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 『Real Clothes』〜服と恋愛の関係
2008年11月03日 (月) | 編集 |

「あなた、つまらないものを着ていると、つまらない一生になるわよ」


Real Clothes 1 (1) (クイーンズコミックス)Real Clothes 1 (1) (クイーンズコミックス)
(2007/05/18)
槇村 さとる

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すみません最近服は全部通販です。
だって安いし! ウエストサイズとか豊富で、お直しいらないし!
確かにデザインとか材質とかイマイチの時も多いですけど。でもでも。
……いやでも原因はやっぱり若いときに比べて、服に対する情熱は失せたってことです。
素敵な服を着たいけどセンスもお金もないし、気に入る服を探して歩く体力もなくなったし。
つまらない服って、どういうことなんでしょうね。
物語としてはヒロインが新宿のデパートの洋服売り場で悪戦苦闘する傍ら、長い付き合いの彼氏との結婚にも揺れるというオーソドックスなものです。
リアルすぎて色々身につまされるものが……。
でも読んでるとやっぱりお洒落したくなってきます。
冬はコートとか着込むから下はどうでもいーやーと思いがちなんですが、ちょっと今年はお洒落してみようかな……。
 『されど罪人は竜と踊る』〜暗黒ライトノベル復活
2008年11月02日 (日) | 編集 |

 鮮血革命の当時、革命政府のロビエスは「貴族や富裕層が独占する土地と財産を貧しき人々に分配すれば、理想世界が来る」と言う理想を掲げ、貴族や富裕層の処刑を断行した。
 一人の賢明な神父が告げた。「機会の平等でなく結果の平等という、神でさえなさらなかったことを、人の身でどうして可能だろうか?」と。

されど罪人は竜と踊る 4 (ガガガ文庫 あ 2-4)されど罪人は竜と踊る 4 (ガガガ文庫 あ 2-4)
(2008/10/18)
浅井 ラボ

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自称『暗黒ライトノベル』、ガガガ文庫より復活です。この前編から新作になりましたが、ファンタジー世界でまでワーキングプアとかクビ切られてテロに走る派遣社員とか読みたくない。
世界金融危機で不景気が加速しようかって時にまた不景気な話を……。
あとこのシリーズ、今までゲスト女性キャラは悲惨な最期を遂げるとゆーお約束がありましたが、男性キャラもその葬送の列に加わった模様。
つまりこの作品に出るゲストキャラはことごとく不幸になるので、好きにならないが吉です(何その切なさ)。
あと男性向け同人誌的描写が苦手な方にはオススメしません。
特に今回、触手プレイと受胎ネタが……あんまりひどいから……。
 『悪人』〜私の愛したピサロ
2008年10月22日 (水) | 編集 |

寂しさを紛らわすためだけに、生きていくのはもううんざりだった。寂しくないように笑っているのはもう嫌だった。


悪人悪人
(2007/04/06)
吉田 修一

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すごい放置してました、すみません。
またちょっとずつですが更新して行こうと思います。

さて吉田修一という作家は初めて読みましたが、けっこう好みですね。
こういう文章がさらっと出てくるところが。
ストーリーは大雑把に言ってしまえば、出会い系で知り合った女を殺してしまった男と、その男と出会った女の逃避行。
でも書き方としては、その事件の周辺にいる人々のインタビューなども織り交ぜたドキュメントに近いものがあります。
たぶん何も知らない人がニュースで聞けば、「出会い系で知り合った男に殺されるなんて自業自得。それについてく女も女っていうか、馬鹿じゃないの?」と誰もが思う、そんな事件です。
でもそこに人間がいる以上、本当はそんな単純なことじゃないんですよね。
実際、今回の犯人になった裕一みたいな人っているのかもしれないと思いました。
学歴や職業や、外見だけ見れば明らかに下流の男性ですが、「本当は優しい人」なんて陳腐な台詞が本当にあてはまってしまう。
まあ小説だからかもしれないですが。
タイトルの「悪人」は、だから実は、一緒に逃げた彼女のほうじゃないかと思ってしまいました。
彼女があそこで「逃げよう」と言わなければ、裕一は自首して、彼女を連れまわし殺害しようとしたなんて罪まで背負い込まなくて済んだのですから。
ちょっと穿ちすぎですかね?
最後は、被害者の女性のお父さんの言葉。
やっぱこの話で一番の悪人はあの大学生でしょ。

「今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎったい。大切な人がおらん人間は、なんでも出来ると思い込む。自分には失うものがなかっち、それで自分が強うなった気になっとる。失うものもなければ、欲しいものもない。だけんやろ、自分を余裕のある人間っち思い込んで、失ったり、欲しがったり一喜一憂する人間を、馬鹿にした目で眺めとる。そうじゃなかとよ。本当はそれじゃ駄目とよ」