『犯人に告ぐ』〜劇場型犯罪と劇場型捜査
2007年10月08日 (月) | 編集 |

「〔バッドマン〕に告ぐ。(中略)今夜は震えて眠れ」


犯人に告ぐ (上) (双葉文庫 し 29-1) 犯人に告ぐ 上 (1) (双葉文庫 し 29-1)
雫井 脩介 (2007/09/13)
双葉社

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豊川悦司主演の映画公開も間近な『犯人に告ぐ』。
刊行時いろいろ賞を取って話題になってまして、ずっと読みたかった本がついに文庫化ですよ!

主人公の巻島は男児誘拐事件の捜査指揮を執りながら犯人を取り逃がし、被害者殺害という最悪の結果を招いた末、マスコミの前で「切れ」てしまい捜査の一線から退いていた男。
それが6年後、〔バッドマン〕と名乗る男児連続殺害犯を追い詰めるための捜査本部を任せられることになった。
彼の任務はニュース番組に出演して、闇に隠れてしまった犯人を燻りだす、すなわち『劇場型捜査』―――。

ということで、一気に読んでしまいました。
ちょっと予想と違ったのは、バッドマンの事件が既に1年前のものであり、ニュース番組も犯人と直にやり取りするのを公開するようなものではなかったこと。
事件自体は現在進行形ではなかったんです。
でも何年経っても解決しない限り捜査は続いていく。
子供を殺した卑劣な犯人がどこかで高鼾など許されることではありません。
テレビでの公開捜査というけれんの方が目立っていますが、実際に巻島と捜査本部がやっていることは地味な事実の潰しこみです。
現実の世界でもこの物語のようにその努力が実を結び、卑劣な犯人がすべて捕まることを祈ります。
そしていまだ逃亡する犯人達が、警察と、善良なる市民の目に追い詰められ、今夜も震えながら眠ることを祈って。

犯人に告ぐ (下) (双葉文庫 し 29-2) 犯人に告ぐ 下 (3) (双葉文庫 し 29-2)
雫井 脩介 (2007/09/13)
双葉社

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